十二、球
| 丸い球体。 青い球体。 丸くて青い球体が、私の下に浮かんでいる。 上を向くと、異常なオレンジの色をした火の玉が見えた。 火の玉は、ゆっくりと脈打っている。 あの不自然に大きい火の玉は、太陽だ。 五十億年間、生命を育んできた星。 そして、今にもその生命を抹殺しようとしている星。 私は、地球と太陽の間に浮かんでいた。 私はなぜか、一人じゃなかった。 左右を見渡すと、私のように浮かんでいる人間がたくさん見えた。 私の腰にロープがつけられていて、それが両隣の人につながっていた。 私は何をしようとしているんだろう。 『くるぞ』 頭の中に声が響く。 『何がくるの』 同じようにして問いかけた。 『みんな用意して』 声は私の問いを無視して続けた。 『何を用意するの』 その問いに答えるものはいなかった。 上にある太陽が、急激に収縮していた。 『私は何をすればいいの?』 太陽が暗くなる。 「私に何ができるっていうのっ!」 目の前が真っ白になった。 |
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