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「あなたが太陽系第3惑星出身の種族の代表ですか?」 「ええ。私が通称『人類』の代表です」 「一時は銀河の三分の一を掌握していたあなた方が、なぜ今となって我々と協力しようなんて言い出したのですか?あなた方は飛ぶ鳥を落とす勢いで勢力を広げ続け、我々の協力をあおがなくても、列強三種族の一つになったではありませんか」 「いささか状況が変わったのです。我々は重大な事態に直面しており、あなた方の協力が不可欠なのです」 「いったい、何がおこったのです?内乱ですか?それとも母星が熱暴走したとか?」 「この資料を見ればわかります」 人類以外のすべての種族は、様々な方法でその資料の認識を開始した。 ム人類の歴史と私 西暦二〇一五年(一億四千万五百銀河標準年。この後の表記は人類の単位を使う)、遺伝子工学の第三次ブレイクスルーにより、肉体改造が社会で一般化した。 それにより、極寒の極での生活、深海での活動などを、機械などの補助を使わずに、自分の体を変化させて対応するようになった。 そして今では機械補助を使用せずに、虚無の宇宙空間で活動できる唯一の種族となったのだ。 実は、進化の結果に現在のようなバラエティ豊かな種族になった訳ではなかったのである。 私はその頃生まれ、度重なる改造と偶然によって、不死性を獲得した。小さい時から英才教育を施され、他の生徒との圧倒的な知力差もあってだろうか、何度もいじめられた。 時には殺された。 しかし、クローン技術と遺伝子工学により殺されるたびに、強制的に生き返された。私は老化しない初めての人間という事で。 自分の特殊性への不安、恐れ、憎悪。 そのうち私は遺伝子工学の第一人者になった。自分の存在意義を確かめる意味でも、遺伝子工学にのめり込み、遺伝子工学で骨格までかえられるようになった。私がなぜ不死性を持っているかは解明できなかった。 今まで普通の人間には利用不可能だった構造の宇宙船を、利用できるようになり、あらゆる星へ植民をした。その都度送られる新発見の惑星データ見て、その惑星に適用するように植民者の改造をとり行った。 そうして三千年の月日が流れた。 私は何度も何度も遺伝子の書き替えを行って、人類が銀河列強に数えられるのを見守った。私は自分の体は書き替えを行わなかったので、宇宙空間で活動はできないし、中性子星に降り立つ事もできない。テレパシー能力もないし、物質の相転移能力もない。あるのは不死性だけだった。 私は自分の事も改造したかった。他の人と同じように先陣を切って果敢に人類の支配領域を広げたかった。そして、たまに同じ形態の仲間同士で羽を伸ばしたりしたかった。 しかし、そのような些細な願いも叶えられる事はなかった。何かのはずみで、『不死性』が失われると困るという意見が私以外の他の科学者の中で圧倒的多数だったから。 人類の平均寿命が五百歳程にまで伸びたのも私の不断の努力と不死性のおかげである。 ある優勢な種族がいれば、その種族と同じ形態をとって、対等に渡り合う事ができるのも、私の努力の結晶である。 ふと気がつくと、様々な地方へ散らばった人類はお互いを同じ種族とは思えない位、遺伝子的に違ってしまっていた。意志の疎通すらできない者も現れた。彼らの持っている共通点は、『私』だった。『昔はみなあの姿をしていたのだ』という情報だけ。だから私は他種族との人類の代表としての接触ができるのだけれども。 そのような事もあったが、人類の繁栄は永久に続くように思われた。 しかし、異変がおきた。 ある日を境にすべての星からの連絡が途絶えた。私は何がおこったのかを追求した。 それは人類の欠点からよるものだった。完璧な遺伝子書き換えだったのだが、つい私はうっかりと致命的な情報の遺伝子を書き換えていたのだった。 そして、私以外のすべての人類は死滅してしまった。 -(資料の終了)ム 「もうあなた以外の人類はいないのか」 「はい。そうなのです」 「あなたには休んでいてもらう。ところで、君達の古い『宗教』とやらは少しは真実も伝えていたのだな」 「なんの事です?」 「君は人類が生まれながらに持っている…」 「『原罪』に触れてしまったのだよ」 |
創作日 4/20/2000
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