IN THE BLUESKY


 五、エネルギーパック

 やった。やっと見つけた。

 これさえあればマミは動くようになるはず。

 ケイがそう言ってた。俺にとっては、マミが人間だろうとなかろうと関係ない。家族なのだから。

 俺は、地上に出ていた。

 瓦礫から瓦礫を伝い、機械達の動力室に入っていった。途中、何度かレーザーが俺の足をかすったが、歩けなくなるくらいのものではない。

 エネルギーパックは、地上三階にあった。人さし指程の大きさのもので、かごにたくさんおいてあった。昔は、これを『水素乾電池』と呼んだらしい。図書館にそう書いてあった。

 二階に降りた時、レーザーが俺の腕を貫通した。

 鋭い痛みで、危うく何個かこぼしそうになった。このどの一つも欠けてはエネルギーが足りなくて動かないらしい。ケイが、医者をやっていて良かった。

 医者にとっては、人間も機械も変わらないらしいから。

 一階におりて外に出た。何もない地上だったが、空だけは青く透き通って見えた。

 この空は、地上のことなど、気にも止めずに、いつまでも青いままだろう。

 これが『青空』……。

 俺は地下へ向かう扉まで歩いた。

 地下へ向かう扉まで、なんとか無事に辿り着いた。貫かれた左腕が痛かったが、この扉をあければ、安全になる。

 きゅうううううん。

 しまった。

 レーザー攻撃だけを心配してて、偵察機の存在を忘れてた。

 右手はすでに高振動ナイフで十メートルさきへ斬り飛ばされている。はやく、この扉をあければ、帰れるんだ。左手で扉を上に持ち上げる。

 ひゅっ。

 扉は大きな音を立てて閉まった。

 俺の左手は、肘から先が燃やされて灰になっていた。

 これでは、地下へ帰ることができない。

 扉の取っ手を口で掴み、かろうじて開いた隙間にエネルギーパックを落としこんだ。

「ケイっっっ!置いたからな!!」

 じゅっ。

 俺の身体は炎に包まれた。


無断転載厳禁
.
.
.